2017年11月9日

km ブランドの輝き さらに未来へつなぐ Vol.1-1

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国際自動車の新卒乗務社員採用の秘策

紡がれるkmプランドの輝きをさらに未来ヘー。
東京のタクシー業界をけん引してきた国際自動車は「新卒者をタクシードライバー」として採用する挑戦から8年目にして、ついに500人の大台を実現した。若い無限の可能性を秘めた人財は、同社とともに、タクシー業界を次のステージに導こうとしている。

国際自動車は2013年、経営理念、経営方針、kmグループのモットーの集大成として「ホスピタリティ・ドライビングkm」を制定。「お客さまの笑顔を、私たちの喜びとして」と社員1人ひとりの行動指針を明確に位置づけた。このホスピタリティ・マインドが、新卒乗務社員の採用という業界初の取り組みのバックボーンとなったのだ。

当初は、「大卒者にどうしてタクシーなの・・・」と戸惑いを見せた大学の就職担当者も次第に、ホスピタリティ・ドライビングkmとは何か。おもてなしとは異なる、そのマインド、それを支えるハード・ソフトウエアの充実に、新卒者が職業の選択肢として受け入れるようになり、採用人員は飛躍的に伸びて行った。だが、こうした成果を得るまで、何度、試行錯誤を繰り替えしたことか。くじけそうな心を支えたのはホスピタリティ・マインド。若い人財を育成していかなければ業界全体が衰退していくという広い視野に立ったkmの企業理念がそこにあった。

バトンが引き継がれた。ホスピタリティ・マインドにやりがいを感じ、門戸を開いた新卒者が後輩たちに語りかけた。「ここには自分たちで拓ける、未来がある」と。

はじめは不安だった。ハンドルも握ったことがなかった新卒者が「安全に、正確に」、「心地よい空間を提供する」「kmに乗ってよかった」、「次もまたkmに…」、ホスピタリティ・マインドに励まされ、遣り甲斐、生きがいを求めて、乗務社員に成長を遂げていく。彼らには、2020年、いや、さらに遠くのタクシーの未来が見えている。

トップ企業が業界の未来を築く人財にかけた軌跡の一端を追った。

kmの経営理念は「社員第一主義」と語る西川社長

 

2010年にたった1人の採用から始まった国際自動車の新卒ドライバーは今年131人にのぼり、8年間で500人を突破、全体の1割以上を占めるまでに成長した。トップランナーとしてタクシーの新卒採用をけん引する西川洋志社長に、会社の未来を担う新卒ドライバーへの期待、業界変革にかける熱い思いを語ってもらった。

――タクシー業界でも最も早く始めた大学新卒者のドライバー採用は8年間で500人に達した。

各大学で誤解をされていたタク事業

西川社長 業界の課題であるドライバー不足と高齢化を考えた時、今こそ新卒ドライバーを採用すべきだとの声を発したのが前副社長の藤森相談役だった。私もその呼びかけには最初、正直前向きではなかったし、自信もなかった。「ドライバーをやってみないか」という問いかけに1人の新卒者が反応してくれた、それが2010年に1人を採用した出発点だった。翌年に4人、翌々年には10人採用できたが、この3年間は将来のキャリアパスとして、総合職への職種変更を約束する形で集めてきた。実際、最初の1人は現在、営業部に籍を置いている。

――タクシー業界でも最も早く始めた大学新卒者のドライバー採用は8年間で500人に達した。

乗務社員の新卒採用という方向に舵を切ったのは、4年目の2013年からになる。「タクシードライバーは世の中に感謝される価値ある仕事だ」ということをアピールしながら採用に取り組み始め、大学にも本格的に足を運ぶようになった。大学訪問は前の年から動いてはいたが、最初は思うような理解は得られなかった。

――反応は芳しくなかったと。

西川社長 新卒採用を始めて4年目、内定通知を出した学生から「大学のキャリアセンターで、『内定を取り消してもらいなさい』といわれた」という相談を受けたこともある。「タクシードライバーという職業は世間から誤解されている。それを解かなければ」といった思いで、当時から藤森相談役と一緒に積極的に大学を回った。

高齢化が顕著で、このままでは人材不足は深刻な状況になってしまう業界の現状、さらには若い人が入ってくることによって、タクシー産業を変革し、活性化していきたいという私たちの思いを大学側に伝えたり、採用担当の若いスタッフが説明会の場に出向いて、訴えかけてきた。その結果、4年目に42人が入社し、軌道に乗った5年目以降は、16年を除き、毎年100人以上の新卒乗務社員を採用している。大切なのは大学の先生方に、いかにタクシーの職場を知ってもらえるかということだ。この4~5年、私たちは「一度、当社を見に来てください」といい続け、実際に一部の大学は当社を訪れてくれるようになった。

徐々に努力が実り大学側の扉を開く

――地道な努力の成果が表れた。

西川社長 OBの存在も大きい。当社に入社した新卒者がOBとして出身校に行った際、会社のことやタクシードライバーの仕事について話をし、それを聞いた大学側も関心を持つようになり、少しずつ理解が深まっていった。学生向けの説明会でも、当初はなかなか人数が集まらなかったが、OBが積極的に出向いて話をしてくれることで、参加者も増えていった。

――これまで、回った大学はどのくらいあるのか。

西川社長 150校以上にはなる。東京をはじめとする関東一円の大学だけでなく、静岡や新潟、福島までも足を運んでいる。熱心に通ったことで、大学側も心を開き、キャリアセンター長が対応して、私たちの話を聞いてもらえるようになった。本社や研修施設を見に来てくれる大学も出てきたが、私たちが最も見て欲しかったのがタクシーの現場、営業所だ。それが昨年、東雲のオープンカンパニーに22校のキャリアセンターの担当者の方々25人が参加し、実現できたことは大変嬉しかった。

2017年度の入社式には131人の新卒ドライバーが顔を揃えタクシーの変革を予感させた

 

――現在では新卒採用に関して自信を持てるようになったのか。

西川社長 ある程度の自信は出てきたが、採用をめぐる環境は毎年変わっている。16年はそれを察知できず、乗務社員採用が80人台に落ち込んだ。その要因は入社直前に辞退者が続出したことだ。今は複数の企業から内定をもらっている学生も多く、タクシーは他の産業と比べた時、ふるい落とされる職種だということであり、私たちの大いなる反省点でもある。

「僕もお姉ちゃんのような運転手に…」

――世間一般のタクシーに対するイメージはまだ厳しい。一方で、実際に乗務社員となった新卒者はドライバーという仕事をどうとらえているのか。

西川社長 タクシーは中高年の職場で、新卒者が就く仕事ではないというイメージはまだ根強いだろう。しかし、実際に入社した新卒者の多くは、この職に就いて良かったと思ってもらっていると感じている。当社では毎年1回、新卒者向けの研修を行っており、その場で自分が今まで経験してきたことや仕事に対する率直な思いなどを議論してもらっている。正直にいえば、この仕事を続けていくか悩んでいる社員もいる。

ある女性乗務社員が体験したエピソードを例に挙げると、親子連れのお客さまが偶然、この乗務社員のタクシーに2回乗る機会があった。2回目に乗った時、5歳くらいの男の子がタクシードライバーの真似事を始めた。最初に乗った後から「お姉ちゃんみたいなタクシー運転手さんになりたい」と子どもがいい出したという話を母親から聞き、彼女は感激し、この仕事に改めて自信と誇りを持ったと話してくれた。

タクシードライバーは、最低でも1日30回以上、お客さまを乗せる。様々な方と接し、会話を交わすことで得られる経験は、一般の事務職では味わえないし、また自分自身の人生勉強にもなると思う。それは離職率にも表れていて、年々低くなってきている。当然、新卒者本人の頑張りもあるが、現場のスタッフも努力してくれて、よく面倒をみてくれている。さらに先輩の新卒乗務社員がいるという効果も大きいと思っている。

要人の送迎などの国家行事にも参画

――賃金面でも他の業種の新入社員と比較すると高いという点も魅力になるのでは。

西川社長 当社の中にも、2年間で大学の奨学金を返済したという乗務社員も多い。しっかり生活設計をしている社員は、それなりの貯金もできていると聞いており、家族も安心できるのではないか。賃金だけでなく、仕事のやりがいも感じてもらっていると思う。例えば昨年開催された伊勢志摩サミットに、当社の新卒2年目の乗務社員が20人以上、ドライバーとして派遣され、要人の送迎という重要な任務を任されている。入社前には想像できなかった国家行事に貢献する仕事ができる会社で働いているという自負を持ってもらっていると感じている。

――最後に未来の国際自動車を作っていく若者へのメッセージを。

西川社長 「社員第一主義」が経営の根幹であり、社員とその家族の皆さんには幸せになってもらわなければならないし、同時に会社も安定していかなければならない。コンプライアンスを最重視しつつ、タクシー業界の『オンリー1』企業を目指し、当社独自の特色を発揮しながら業界の中で確固たる位置づけを築いていくことが、社員とその家族を守ることにつながっていくと考えている。

当社がモットーに掲げる「kmホスピタリティ」も、まだ足元が完全に固まっているわけではなく、創業100周年に当たる2020年に完成できるよう取り組んでいく。若い皆さんはその担い手として期待している。さらに2020年は皆さんには通過点、次の100年を作り上げていってほしい。

 

〈ザ・タクシー 2017年6月号より転載〉

国際自動車では採用を積極的に行っています。
説明会も随時開催しておりますので、是非ご参加ください。

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