實川さんはどうしてハイヤードライバーになったんですか?
単純ですよ、かっこいいなと思ったんです(笑)
空港でグランドスタッフとして働いていた時に、リムジンバスやタクシー、そしてハイヤーのドライバーさんたちと話す機会があったんです。飛行機の到着を待っているドライバーさんたちに「お客さまが乗った飛行機が来ましたよ」とお伝えするんですけど、その待ち時間に仕事内容や給与のことなどを色々聞いていて。「会食の間など2〜3時間お客さまを待つのが苦でなければハイヤーお勧めだよ」と言われたので興味を持ったんです。
待つのは苦ではないタイプなんですね。
空港職員の時の方が待機時間が長いですし、立ちっぱなしの屋外ですからねえ。屋内で座って待てるなんてハイヤードライバーは良いなあと思ってました(笑)
入社前に不安などは無かったですか?
地理ですかね。千葉に住んでいたので都内の道には詳しくなかったんです。
多くの人が心配するのが「地理」だと思うのですが、どのように克服していったのでしょう?
それがハイヤードライバーの場合は何とかなるものなんですよ(笑)事前に行き先が書かれた指示書を渡されるので地図で調べておくことができます。更にハイヤーは乗り心地を優先するので比較的大きな道や幹線道路を通ることが多いんです。裏道やクネクネした道を通ることが多いタクシードライバーと比べて道は覚えやすいと思います。実際に走って間違えながら覚えていくことも大事ですしね。後は、研修が充実していたので!
ハイヤードライバーの研修ってどんなものがあるんですか?
入社後はkmグループホスピタリティカレッジでマナーや会社についてなど基礎的な研修を行ったり、羽田営業所でタクシー研修をしたり、支店に配属後はよく使う経路を教えてもらったり…。とにかく長かったです。こんなにじっくり教えてもらえるんだとびっくりしました。
研修についてもっと詳しく知りたい方はこちらをクリック→ハイヤードライバーの研修について
特に印象に残っている研修はありますか?
各施設の車寄せの場所を詳しく覚える必要があったのがハイヤードライバーならではだなと思いましたね。車寄せの場所は本当に重要で、研修が終わった後も先輩たちに聞いて覚えています。
そうした数々の研修を経て、ハイヤードライバーとしてデビューするんですね。初仕事はどうでしたか?
実際にお客さまをお乗せした初仕事は、報道ハイヤーの仕事です。
報道ハイヤー?
新聞社や、出版社などをはじめとする報道機関に勤める方を指定場所まで送迎する仕事です。記者やカメラクルーなどがいち早くニュース現場へ駆けつけられるように安全運転・最短ルートでお送りします。
そんな仕事があるんですね!
私がお送りしたのは記者のお客さまでした。待ち合わせの場所しか指示書に書いていなかったので、合流後は指示通りに運転しました。事件が起こった場所にすぐさま駆けつけることが求められるので、緊張感があってドキドキしましたね。後日ニュース番組で自分がお連れしたカメラクルーが撮影した映像が流れたのを観た時はちょっと興奮しました(笑)
日常ではなかなか味わえないことですね。ハイヤードライバーのやりがいはどんなところにありますか?
先回りして気遣うところですね。今の時点のお客さまだけを見るのではなく、どんな経緯でハイヤーを利用しているかなども想像して気遣うようにしています。
どういうことですか?
例えば以前空港までお迎えにあがったお客さまとのエピソードなんですけど、何も気遣いが無ければ飛行機から降りてすぐにハイヤーでご自宅までお送りするだけなんですよね。ですが、長時間のフライトでお疲れかもしれないと予想できれば「お手洗いは大丈夫ですか?」「何か食べるものを買ってから向かいますか?」と言うことができます。お客さまから言いづらいこともあると思うので、できるだけこちらからご提案できるようにしています。
送り迎えだけがハイヤードライバーの仕事ではないんですね。
気遣いは人によって異なりますし、ハイヤードライバーに必須の仕事ではないかもしれません。ですがお客さまの気分が良いと、車内の空気も良くなりますし、私も仕事が楽しくなります。結局は自分に返ってくると思えば、気遣いの幅も広がるのではないかと思います。
なるほど!では最後に實川さんの今後の目標を教えてください。
まだまだ新人なので日々の業務の中で沢山学んでいきたいです。じっくりゆっくりと育てていただいているので早く道を覚えて一人前のハイヤードライバーになりたいと思います。
實川さん、貴重なお話を有難うございました!これからも応援しております。