何やら英語が話せるタクシードライバーがいる…と聞いてお伺いした国際自動車(kmタクシー)三鷹営業所。成28年2月19日に開催された「英語おもてなしコンテスト」(国土交通省関東運輸局後援)で最優秀賞に選ばれるなど、英語が堪能なタクシードライバー・平木さんに、タクシー業界ならではの英語について聞いてみました。
「Where are you going?(どこに向かいますか?)」「Could you fasten your seatbelt?(シートベルトをお締めいただけますか?)」…は決まり文句。
「Is the air conditioning ok?(車内の温度はいかがですか?)」…なんてのも。
タクシードライバーならではのフレーズもありますね!
なるほど、タクシードライバーならではのフレーズがあるんですね…!ちなみに、平木さんはどのようにして英語力を鍛えたんですか?
中学・高校とミッションスクールに通っていたので、当時ネイティブ教師から英語を習っておりまして。また、高校を卒業してから1年間オーストラリアに留学して英語を学んだおかげで英語でのコミュニケーションにはすっかり慣れてしまいました。
なんと!学生時代から英語に強かったのですね。
学生時代から英語に触れていましたが、就職後も積極的に英語を使う場で仕事をしていましたね。前職は証券会社で働いていたのですが半分以上の時間を海外で過ごしていました。早期退職の話があった時に自ら手を挙げて日本に戻って、この海外で高めた英語スキルを活かせる仕事を探したんです。それがタクシードライバーでした。
「タクシードライバーが英語を使う」のは、具体的にどういうことですか?2021年に控えるTOKYO2020に先立って、タクシー業界は変わりつつあるんです。オリンピック・パラリンピック東京大会を控え、増加すると予想される訪日外国人旅行客が安心して日本を移動でき
るように、英語でコミュニケーションを図れるタクシー運転手の育成が目指されます。
でも、どれだけ学んで英語を習得したとしても、いざ話そうと思うと緊張しそうですけど…。
実践で大切なのは「度胸」ですね。思いやりさえあれば間違えても大丈夫なんです。「正しい文法でオドオドして話す」よりも、「たどたどしい英語でもハリウッドスターだと思って堂々と話す」方が絶対に伝わりますよ。
英語って、「ちゃんと喋れるようになってから実践」というイメージがありました…!気楽に話す「おしゃべりのコツ」ってありますか?
純粋に会話を楽しむだけですが、私が得意なのは「英語の訛り当て」です!
鉛当て…(違う)?
いえいえ、外国からいらっしゃった方とお話ししていると、アメリカ訛りか、ブリティッシュ訛りか、オーストラリア訛りか、ニュージーランド訛りか、カナダ訛りか…特徴が分かるんですよ。もしカナダのアクセントがあれば、
「Which part of Canada are you from?(カナダのどこ出身ですか?)」
…と聞く。
「How did you know it!?(どうして分かったの!?)」
…と会話が一気に盛り上がるんです。
確かに、「どうして分かったの?」という感動で盛り上がりそうです!でも私は…「dog」しか分からないレベル…(泣)。
そんな時におすすめなのは、各国の「こんにちは」や「ありがとう」を覚えておくという裏技も。外国語がうまく話せなかったとしても、その国の言葉であいさつをされるとなんだか嬉しい気分になりそうでしょ?一単語だけなら、ラクラク覚えられそうじゃないですか?
これは使えそうです!これからは「dog」意外の単語バリエーションをどんどん増やしていきたいと思います。いえ、本当に。
こうして、英語が話せるタクシードライバーから英会話スキル(?)を伝授していただいた。TOKYO2020が今後どう動いていくかは分からないが、様々な言語の「こんにちは」と「ありがとう」だけでも、ゆっくり覚えておきたいと思います。