運転してみたい!
その好奇心で、タクシードライバーに。
まずは、戸松さんの入社のキッカケからお聞かせください。
就職活動中は、特に業界を絞っていませんでした。合同説明会に参加した時に一際大きな声で呼び込みをしていたのが国際自動車(kmタクシー)の人たちだったんです。知らない業界の話も聞いてみたいと思い友人と参加しました。そのまま、その場で選考に進み、あれよあれよという間に入社を決めていました。
選考に参加するまで、「未知の業界」だったわけですね。
そうですね。就職活動中、特に縛りを作っていなかったとは言いましたが…営業職とOLは合わないだろうと思っていたんです。ずっと社内にいてデスクワークを続ける…という仕事よりは「動きのある仕事」をしたいと思っていました。また、説明会の場に女性が多かったというのも入社の決め手でした。外に出てばりばり働けて、女性の活躍の場もある。タクシー業界って、面白そうだな、と。
なるほど。ちなみに学生時代から運転されていたんでしょうか?
いえ、入社前は運転の機会はあまりありませんでした。ぶっちゃけ、「タクシー会社に入れば運転が上手くなるかな?」…なんてことを考えていました(笑)。運転の経験の有無だけで判断するのではなく、「運転してみたい」「挑戦してみたい」という思いから始めるのもありだと思っています。
最初から運転スキルが高かったわけではないんですね!これもまた研修の成果…。
最初は道が分からず困ったこともありました。東京は交差点が難しくて…。ただ、慣れるまでは本社で丁寧な研修を受けることができたので、安心してドライバーとしてデビューできました。コツを掴み始めたのは2年目の頃。「道が分からない」ということがあっても、接客をちゃんとしていれば大丈夫だと気づいたんです。道を知らないことをきちんと伝え、お客さまに相談の上コースを決める…と丁寧な接客でカバーすれば問題ありません!
窓から見える東京タワーをご紹介。
お客さまの様子を伺いながら…。
戸松さん、実は観光タクシーのドライバーとしても活躍している…なんて噂を聞きました。
「TOKYO2020」に向けて研修を受けて準備していたのですが…延期を経て無観客での開催になってしまったので、活躍する機会がなかったんです。今後コロナ禍を乗り越えて観光業が盛んになった時には、お客さまの役に立てるように案内したいと思います!
なるほど、準備万端だけどコロナ禍のせいで…。オリンピックの頃に盛り上がると思っていたので、延期からの無観客…は打撃でしたね。
観光タクシーの研修を受けたのはオリンピックに向けての準備でもあるんですが、そもそものキッカケは「東京について知れるのは面白そう」という好奇心だったんです。「お客さまに教えたい!」というよりは「自分が知りたい!」という…(笑)。元々旅行好きなので、観光地について知るのは好きなんですよ。
ドライバーの方が旅行好き・観光好きだと、案内してもらうのが楽しそうです!普段、窓から見える景色についてお客さまに紹介することもあるんですか?
時々ありますね。旅行に来られている方と分かった時は東京タワーの近くをゆっくり通るなんてことも…。東京タワーが見えるとやっぱり「東京」って感じがしてテンションが上がりますよね!だから、一緒に楽しみたいな、と思って(笑)。
お客さまとのコミュニケーションの機会、多いんですね。
いえ、こちらから話し掛けるということはほとんどありません。お客さまからお声掛けいただいた時にお答えして、そのままお話しする…という流れですね。その時に丁度観光地の周りを走ることがあればご紹介するんです。
ドライバー側からコミュニケーションを取ることはそんなに多くないんですね。
一度、よく知っているYouTuberの方をお乗せしたんですが、その方がYouTubeの動画で「タクシーで話し掛けられるのが苦手」っておっしゃってたんです。そういう方もいらっしゃるんだな…というのを覚えていて。それから、コミュニケーションを取る時は慎重に行っています。迷惑を掛けてしまうとだめなので!
なるほど、それもまた一つのホスピタリティなのですね。
「このまま」ドライバーを貫く!
戸松さんの「ビジョン」。
戸松さんの今後のビジョンについて教えてください!
今後も、しばらくはドライバーとして働き続けたい…という思いがあります。運転は嫌いじゃないですし、やりがいも感じているので!
kmタクシーでは職種変更も盛んだと聞いています。例えば内勤の仕事へのジョブチェンジをする…などの選択肢もあると思いますが…?
確かに、新卒入社でしばらく働くと職種変更や転職を考え始める方は多いと思います。近年はコロナ禍での働き方改革をキッカケに転職するという人も多いと聞きますね。ただ、私は別の仕事をするより今の仕事を突き詰めたい…という気持ちの方が強かったんです。職場の環境も合っていますしね!
職場の仲間とのコミュニケーションも盛んなんですね。
タクシー業界は、いわゆる普通の会社とは少し異なる空気感があると思います。歳の離れたメンバーも多いのですが上司・部下という関係ではありません。先輩・後輩という関係はありますが、あくまで歳の離れた同僚というイメージなんですよね。だから、「友達おじちゃん」…的な仲間もいます(笑)。面白い距離感ですよね。今、kmタクシー内で運営されているボウリング部とテニス部に入っています。そこには「同じ部活のおじちゃん」…もいます(笑)。営業所を跨いで試合することもあり、会社全体でコミュニケーションを取り合っていますよ。
なるほど、確かにタクシー業界ならではの独特な雰囲気ですね…!勉強になりました。今後は観光業が復活し観光タクシーのドライバーとしての仕事が盛り上がることを期待しています!本日は貴重なお話をありがとうございました!