子育てと両立できる仕事を探して。女性タクシードライバーの転職とワークライフバランス

「子育てとの両立」を目指すなら、タクシー業界の働き方がおすすめ!

まずは、入社のキッカケからお聞かせください。

国際自動車(kmタクシー)へ入社する前は、デスクワークの仕事をしていました。転職を考え始めたのですが、私の年齢では入社できる業種・職種が限られていまして…。また、当時私の子どもは中学3年生。子育てと仕事を両立しなければなりません。転職活動は、簡単ではありませんでした。

そんな中「ドライバー」という仕事であれば、年齢に縛られず勝負できると思ったんです。「日勤」なら、朝の支度をして子どもが帰る頃には家に戻ることができます。この仕事ならチャンスがあると思い、ドライバー職に絞って転職活動をスタートしました。その後間も無く、知り合いのご縁でタクシー業界をご紹介いただき、kmタクシーの面接へ。入社までスムーズに進み、今こうして働いています。

転職活動の軸は「子育てとの両立」…。実際に働いてみて、子育てとの両立、女性タクシードライバーの悩みはいかがですか?

働き始めの頃は、子どもの支度まで手が回らず大変な思いをさせたこともありました。しかし、次第に慣れてきて、今までより家事や子どもの支度がスムーズに進むようになったんです。「何時には家を出るから、この時間までに準備しよう」「ここまでは私がやって、後は子どもに頼もう」…などスケジュールを組んで、メリハリのある生活ができるようになりました。タクシー業界の仕事は、就業時間が明確なので、プライベートの時間管理がしやすいんです。私のスケジュールに合わせて主人・子どもが動けるのは楽ですね!

なるほど、残業がないので家族と時間を合わせやすいんですね。

はい。「日勤」ならではのメリットをご紹介しましたが、実は「隔日勤務」」の働き方でも、子育てとの両立がしやすいそうですよ。同僚のドライバーの方は、隔日勤務で働いています。20時間の勤務の後、丸一日空くのでシフトを調整して学校のイベントごとに参加していると聞きました!仕事によっては、なかなか学校行事に顔をさせないこともありますよね。これはタクシードライバーの働き方ならではの利点だと思います!

ドライバーとしてのプライドを捨てない。
お客さまと真摯に向き合うことの大切さ

これまでの仕事の中で印象に残っている物を教えてください!

それでは、最初は敢えてネガティブな所からお話させていただくのですが…以前、お客さまに「ありがとうございます」とお声掛けしたら、「僕は、『ありがとうございます』って言葉が嫌いなんだよ!」と言われてしまいまして。

それは、何とも不思議な体験ですね…。

はい。「ご乗車いただきありがとうございます」というご挨拶は、タクシードライバーに欠かせない物ですから、困ってしまいました。しかし、それでも私はこのお客さまが降車される際に「ありがとうございました」とお声掛けしたんです。

なんと!「嫌いなんだよ!」と言われても、敢えてお声掛けした理由とは。

大切なのは、どんな時でもドライバーとしてのホスピタリティを曲げないこと。「ありがとうございます」という言葉を伝えることが私のホスピタリティですから。お客さまの言葉に負けずに貫き通しました。

それに…落ち着かない気持ちでご乗車されるお客さま…って、結構いらっしゃるんです。タクシーに乗る直前に少し嫌なことがあって、その時の感情でドライバーに強い言葉を選んでしまう方もいるんですよね。私たちドライバーは、どんなお客さまにも安心してご乗車いただきたいと思っています。その気持ちは、真摯に向き合っていれば伝わる物ですよ!

なるほど。お客さまの強い言葉を受けても、その通りにすることだけが正解ではないのですね。

もちろん時と場合によりますけどね!本当に、答えのない世界なんだな、と思います。それにしても、このお客さまが「ありがとう」を嫌いになってしまった理由はなんだったのでしょうか。今となっては、それも気になりますね(笑)

ちょっとしたこぼれ話

休憩時間は、有明ガーデンの駐車場に停めて買い物をすることもあります。公園など、静かな場所で休憩を取るドライバーが多いのですが…私は賑やかな所の方が落ち着くんですよね(笑)。新宿や秋葉原など、街中を選んで休憩を取ることもあります!

なんと、賑やかな所の方が落ち着くとは!(笑)

お客さまに相談されることも?
ママさんドライバーだから見える景色。

子育て世代のドライバーならではのホスピタリティについて教えてください。

時々、私と同じ子育て世代のお客さまから相談を受けることがありますね。些細なことから、難題まで(笑)。

ちなみに、どんなことをご相談されるんでしょうか?

一度、子どもに携帯を持たせるか持たせないか…という議論がありましたね。私は、言うことを聞いてくれる年齢の頃に教えてあげられる方が今後のためになると思って、早めに携帯を持たせたんです。お客さまにとっては、貴重な意見だったようで(笑)。親世代の悩みに、当事者の目線でお答えできるのは、私ならではの働き方・ホスピタリティかもしれません。

目的地へとお送りするだけでなく、思わぬ所でお客さまをサポートしているのですね!

以前、「タクシードライバーは『スーパーマン』みたいな仕事だよね」…とおっしゃっていたドライバーさんがいました。目的地まで連れて行ってくれるヒーロー、困っている時に現れるのがタクシードライバーだと。それなら私も「スーパーウーマン」になろう!と思ったんですよね。これからも困っている人の助けになれるように、街中を走り続けたいと思います!

本日は貴重なお話をありがとうございました!