介護職からのタクシーに転職。女性タクシードライバーとして活躍中!4年を経て得たスキルと新たな気づきとは。

4年振り、2度目の取材。新たな気づきとは。

前回の取材(2018年)は、「入社から1年」というタイミングでした。あれから4年、再びタクシードライバーの仕事についてお伺いしたいと思います。本日はよろしくお願いいたします!

よろしくお願いします!この4年間、自分のペースで仕事を進めながら成長できたと思います。ただ、新型コロナ感染拡大が続いた頃はなかなか大変でしたね。ぶっちゃけた話、コロナ禍当初はお給料にも変化があり、その時は転職も検討したこともありました。色々と考えたのですが、結局転職は選びませんでしたね。

転職を考えたこともあったんですね。なぜ、国際自動車(kmタクシー)で働き続けることを選んだのでしょうか?

新型コロナウイルス感染拡大当初から、感染対策を徹底してくれたので安心して働くことができたんです。例えば、ワクチン職域接種など。ドライバーとして働き続けるために必要なことを、迅速に対応していただきました。そこで改めて、ドライバーのことを第一に考えてくれる会社だな、と感じる事ができたんです。また、お給料についても次第に安定を取り戻してきました。結果、転職を選ばなくて正解だったと思います。

コロナ禍真っ只中は、業界・職種によってはかなり厳しい日々が続きましたよね。

はい。こういった時にこそ社員のことを第一に考えてくれる会社は、今後何かあった時にもきっと支えになってくれるだろうと思いました。

コミュニケーション、接客のスキル。
介護職での経験が活きるドライバーの仕事。

4年間のドライバー生活を経て、成長したと思う点を教えてください。

あの頃から大きく変わったのは、接客のスキルだと思います。お客さまを不快にさせないことを最優先に考える中で重要なのは「言葉選び」です。同じ事象であっても、言葉次第でお客さまの受け止め方が変わります。例えば、「道が分かりません」と言ってしまうと、「知識のないドライバー」「このドライバーに任せて大丈夫だろうか」…など、お客さまの不安を煽ってしまいます。「ご希望のルートはございますか?」「正確にご案内するためカーナビを使用してもよろしいですか?」「この先、道をお伺いすることがあるかもしれません」…など、遠回しにお伝えする言葉選びが重要ですね。この言い方なら、お客さまへのホスピタリティと受け取っていただけるはずです。とにかく、お客さまを不快にさせないことを最優先にしています。

なるほど。言い方次第で、お客さまとのコミュニケーションが変わりますね。

新人の頃は経験が浅い上に不器用で、なかなか上手く接客できないこともありました。今では「お得意さま」のお客さまもいらっしゃいます。名刺とともに「電話番号にご連絡ください」とお声がけいただき、それから定期的に送迎をさせていただきました。なんと、そのお客さまが定年退職された後に部下の方にご紹介いただきまして。引き続き、お世話になっております。

接客スキルの向上については、介護職での経験が活きていると思います。一人ひとりと向き合う仕事だという点は変わりません。瞬時にお客さまの特性を見抜くスキルは、介護の経験があってこそのスキルだと思います。例えば、お客さまの座り方、話し方。足を組む人とか、右側に座る人…些細な動きから何を考え、どんなサービスを求めているのかを読み取ります。サービス業を経験された方は、こういったスキルを応用して働くことができますよ。

前回の取材の中で「女性ドライバー」としての働き方についてお伺いしましたが、女性タクシードライバーの悩みやこの数年で何か変化はありましたか?

女性ドライバー達対象のヒアリング、カウンセリングの機会がありました。kmタクシー本社の方への相談として多く挙がっていたのは「生理中の勤務」について。月毎の体調変化や、倦怠感、薬の副作用との向き合い方など女性ならではの相談事があります。男性ドライバーのいる環境では話しづらい上、当事者でなければ分からない所もあるので、女性に相談できる機会があり、とても助かりました。その場で出た意見については、後日メールで迅速に回答をいただくことができました。ただ話を聞くだけでなく、解決に導く所までサポートしていただけるのは有難いですね!

確かに、男性ドライバーのいる環境では難しいこともありますよね。

入社当時は「男性社会なのかな?」と思っていたのですが、働き続ける中で女性ドライバーを守る体制が整っていることに気付きました。「男性が多いから」という理由で困っていることはなく、いい意味で気を遣わずに働けています!

こぼれ話・こだわりグッズ

常備しているマッサージ器具。
休憩中はこれを使ってリラックス。

当時言われた言葉へのアンサー。
「自分が満足できるかどうか」

前回の取材の中で、一つ気に掛かっていた話がありました。「タクシードライバーなんかに転職するの?」という、周りの言葉。数年を経て、改めてその言葉と向き合った時に思うことはありますか?

結局の所、仕事は「自分が満足できるかどうか」ですね。当時言われたことなんて、気にしている暇もないというか(笑)。私はタクシードライバーという仕事について調べて、理解した上で転職を選びました。「タクシードライバーなんか」という言葉を私に浴びせた人は、業界・職種に何一つ理解せずに、思い込みだけで言ったのだと思います。

今だからこそ自信を持って言えますが、ちゃんと調べて理解して選んだ私の判断の方が正しいに決まっているんですよね。今転職活動に悩んでいる人は、周りの言葉など気にせず、自分の気持ちを大切に転職を選んでほしいと思います。

転職活動へのアドバイス、ありがとうございます。さて、
今後の目標について教えてください!

私は目標を高く持ちすぎると焦ってしまうタイプなんですよね。「売上、月いくらを目指したい!」…よりも「無事故・無違反・健康」。持続的に働くための目標を立てて頑張りたいです。そのために、「リングフィットアドベンチャー」をやってます(笑)。のんびりとポジティブシンキングが重要ですね。

本日は貴重なお話をありがとうございました!