地道な努力が実を結ぶ仕事。それはタクシードライバーでした。

PROFILE.
反町(そりまち)さん。タクシードライバー。台東営業所所属。2013年4月新卒入社。趣味は料理。愛称は「ソーリー」。(取材日:2014年5月31日)

不動産、食品、サービス業と見るうちに、出会った 特殊な国際自動車(kmタクシー)

僕は大学時代にアルバイトでコンビニや飲食業界などで長く働いていたこともあり、就職活動でもサービス業をメインに、不動産や食品業界を見ていました。
車を運転することが好きだったことから地方陸運局なども受けていたのですが、その中で出会った国際自動車(kmタクシー)は他の会社と違うなと直感で感じ、「この会社で働きたい」と思ったんです。
自分も家族もタクシードライバーという職種にマイナスの先入観はなかったので、むしろ友人や周りの方が心配していましたね(笑)

お客様との会話と地理が最初はできなかったなぁ。

新卒ドライバーとして入ったのですが、僕はシャイな方なので、最初はお客さまとほとんど話せなくて、タクシーという一対一の特殊な接客業に戸惑っていました。しかし、相手の話に合わせて声を掛けるときのオンとオフを作るように意識していったところ、だいぶ改善されましたね。

あと、僕は埼玉出身なので東京の地理が、すごく不安でした。
場所を知っていても、運転しながらずっと緊張していましたね。知らない場所の場合は、ナビに住所入力をするのですが、操作中に待ちきれないお客様がそのまま降りていかれることもありました。

自分にできることをコツコツしていったら、できる実感が湧いた。

住宅地の名前、池の場所、とにかく最初は分からないことだらけでした。さきほどのようにお客さまがすぐ降りていってしまった時は、車を移動させて、どこにその目的地があるのかを調べる努力をしました。次に同じ場所を言われたときに、すぐに対応できるように復習していったんです。こうやって地道ではありますが、知らない場所を覚えていったところ、半年を過ぎたあたりから、周辺の地理感覚も分かってくるようになったんです。
また、kmグループでは3ヶ月間は保証給という制度があるので、最初全然売上が出なくても安心して道や地域を覚えることに没頭できました。そして何よりも感謝しているのは、先輩のドライバーの皆さんの存在です。わからないことも丁寧に教えてくださるんですよね。「この道はどうしたら良い」とか「どこだとお客さまを乗せやすいか」なども気軽に聞けるのは助かりました。地理の勉強会も定期的に開いているため、非常に役に立ちました。そのおかげもあって、半年が経つころには行き先が”分かる”ようになったので本当に良かったです。

自分のことを覚えてくださったお客さまの言葉が、たまらなく嬉しかった。

僕、一人だけ名刺交換したお客さまがいるんですよ。
無線で呼ばれ対応したお客さまがいて、その時は行き先がわからなくなってしまい、お叱りを受けました。申し訳ないなあと思い、お客さまを降車した後にいつもどおり行き先を確認して覚えました。
ある時、また無線で呼ばれて行くと、怒らせてしまったいつかのお客さま。
先方も覚えてくださっていたようで、「今度は大丈夫か~?」と心配されましたが無事到着できました。
そしてまたある日、無線で呼ばれ向かってみると“いつも”のお客さま。
降車際に「よく覚えていたな!また頼むぜ。」そう言って名刺をくださったことがありましたね。
偶然ですが一回目、二回目、三回目と同じお客さまの対応をする中で、自分の地道な努力が報われたようで、嬉しかったです!

反町流の「ホスピタリティドライビング」とは。

タクシーって普段関わることのない人と接することができる仕事なんですよね。
そして想像以上に感謝される仕事でもある。
女性のお年寄りの方をお乗せすると、困っているのが特に伝わってくるんです。
僕は“おばあちゃん子”でもあったので、お年寄りの方を接客するのはやる気が湧きますし、楽しいんです!

また、全く日本語が話せない外国人のお客さまが、道中を急いでいた様子だったので、身振り手振りのボディランゲージで安心してもらいながら、予定より早く到着できたときに、握手&ハグで感謝されました(笑)それ以降、外国人のお客さまにも臆さず、積極的に関わることができるようになりましたね。
そんな一年を過ごしてきて改めて感じるのは、国際自動車(kmタクシー)の「お客さまのことを本当に考えている」運転を、今後は新しく入社してくる後輩たちに教えていきたいということです。”反町”という個人名でオーダーが入るようなドライバーになっていきたいですね。
そう話すソーリー(反町さん)の表情は、苦難を乗りこえた「地道さ」や「思いやる気持ち」がにじみ出ているようで、とても印象的でした。