元介護職の女性タクシードライバーが感じた入社後の3つのギャップ(勤務時間など)とは

PROFILE.
松原(まつばら)さん。タクシードライバー隔日勤務。国際自動車(kmタクシー)株式会社三鷹営業所所属。2017年キャリア(中途)入社。介護施設や紙おむつメーカーなどを経て転職。(取材日:2018年4月11日)

未経験の女性がタクシー業界に飛び込んだ!

入社前は、「タクシードライバーは他に仕事が無いおじさんが選ぶ仕事」だと思っていました。また、「不規則な生活になってしまうのでは?」という不安がありました。ですが、実際に国際自動車(kmタクシー)に入社してみると、どちらも間違った先入観だったということに気づいたんです。

そもそもタクシードライバーに転職する前は、紙おむつメーカーに勤務していました。介護職の経験があったので、病院や老人ホームに行って使用方法を教えていたんです。車移動が多く運転が楽しかったのでタクシーの仕事に興味を持つようになりました。大手4社から国際自動車(kmタクシー)を選んだのは、一番女性歓迎の雰囲気を感じたからです。

配属された三鷹営業所に行ってみると周りはやはり男性ばかり。「やっていけるのかな?」と初日は不安だったことを覚えています。

新人タクシードライバーが上達する一番のポイント

そんなある日、乗務を終えて洗車をしていると先輩男性ドライバーが声をかけてきました。「新人さん?今度流し方とか教えてあげるよ!何でも聞いてね」と、とても気さくな雰囲気でした。

その時は「ありがとうございます」とお礼を言っただけでしたが、乗務を始めたばかりで右も左も分からない状態だったので、後日思い切ってその先輩ドライバーのレターケースに「営業方法を教えてほしい」と書いたポストイットを入れておきました。すると、わざわざ勤務時間を合わせて丁寧に色々と教えてくださったんです。

「日曜日の成城学園エリアは終電後に行くと良いよ。普段は個人タクシーが営業しているけど、日曜は彼らが休むから狙い目なんだ」と、聞かなければ絶対に知り得ない有益な情報をたくさん教えてくれました。営業成績の良いタクシードライバーたちを紹介してもらい、一気に輪が広がったのもこの時です。何人かと話をしているうちに、皆さんがタクシードライバーという仕事にとても誇りを持って働いていることがよく分かりました。

営業所には数百名のドライバーが在籍しているので、誰が新人でベテランなのか判別がつきません。ですから自分から情報を求めにいくことが必要だと思います。幸いなことに優しい先輩ばかりなので、タクシードライバー未経験だったり、地理に詳しくなくても大丈夫です。

実際にタクシードライバーになってみて、感じたギャップはあと2つあります。それは「不規則な生活」と「お客さまについて」です。

タクシードライバーの勤務時間は?不規則な仕事?

タクシードライバーって実はとっても規則的な仕事です。私は隔日勤務というシフトで、13:30に出庫し翌日の10時に帰庫します。そこから営業所でシャワーを浴びて4時間くらい仮眠し帰宅します。しっかり寝ているので夜は友人とご飯に行くなど好きなように使えます。翌日は再び13:30から出庫なので無理に早起きする必要もありません。

働く時間帯は普通の人と違うかもしれませんが、残業が無く毎回決まったシフトなのでサイクルが崩れません。以前の介護職の方が早番、遅番、夜勤があったのでよっぽど不規則でした。

タクシードライバーになって一番のギャップとは?

最も驚いたのが、お客さまが想像以上にお優しいということです。女性のお客さまも男性のお客さまも女性のタクシードライバーは珍しいみたいですが、「女性で良かった!」とおっしゃってくださいます。ドアを開けて「ラッキーだ!」と笑顔になる方もいらっしゃいました(笑)

たまに、急いでいるお客さまからは「もっとスピード出せない?」と言われてしまうこともありますが、そういったケースは割合としては1割くらいでしょうか。先輩から教わった「急いでいる風のテクニック」をしてみたり、こちらが丁寧に接していればトラブルになることは無いと思います。

私は「従来のタクシーのイメージを払拭したい」と思って乗務をしています。車内の温度を確認するため「空調をつけているのですが、お寒くないですか?」と聞いたりすると「このタクシーは丁寧だな!」と思っていただけることが多いです。

以前、御徒町から千葉まで下道でお送りしたお客さまが私の接客を褒めてくださいました。「鉄道関係の教育係で接遇を指導しているんだけど、僕があなたの上司だったら100点だよ!」という言葉をいただき、とても嬉しかったです。

実は転職前に前職の社長から「あなたのタクシードライバーになるという選択は間違っている」と言われてしまったことがあるのですが、私は転職してとても満足しています。働く条件も良いし、優しい先輩たちがいて、やりがいもある仕事だからです。今後は英語を使って観光の仕事にもチャレンジしたいと思っています。お客さまも自分も気持ちよく過ごせて良い思い出になるタクシーを目指してこれから頑張っていきたいです。

応援しています!松原さん、本日はありがとうございました!