今回お話を伺うのは女性タクシードライバーの上戸さんです。簡単に自己紹介をお願いできますか?
初めまして、三鷹営業所でタクシードライバーをしている上戸です。22歳の時に普通自動車免許を取得後、運転歴は僅か1ヶ月というペーパードライバーだったのですが、2017年の4月に国際自動車(kmタクシー)に縁あって転職しました。タクシードライバー歴は1年半程になります。
ペーパードライバーだった上戸さんがタクシードライバーに転職した経緯が気になります!
私は以前大学図書館でパートをしていたのですが、35歳になったタイミングで先行きの不安を感じ、転職活動を始めました。
先行きの不安ですか?
良い職場でしたし、この先も契約更新していただけるとのことでしたが、今後自分が40歳、50歳と年齢を重ねた時に月給15万円弱の給料のままでは厳しいのではないかと思ったんです。安定した正社員の仕事を求め参加した転職フェアで知ったのが国際自動車(kmタクシー)でした。9時〜17時勤務の事務職を中心に探していたのですが、タクシードライバーについて丁寧に教えていただけて、少しずつ興味が湧いてきたのです。とにかく挑戦してみようと。
全く違う職種に挑戦ということですね!
確かに事務職とタクシードライバーは全く違いますが、意外と満足しているんです。というのも、「正社員」という安定のポジションは手に入りましたし、隔日勤務という特殊な働き方のおかげで「自由な時間」も確保でき、前職よりも「給与」が上がりました。給与については、今後自分の頑張り次第でさらにアップする余地があるので可能性も感じます。
理想像に縛られず、条件を冷静にみてみるとタクシードライバーがけっこう良い選択だったということですね。
条件面はそうですね。ただ、私の場合は運転に関してまだまだ至らない点がたくさんあるので、良い選択と言えるかは怪しいです(笑)
ペーパードライバーということで、不安も多いですよね?
私は平均よりだいぶ下の運転レベルから始めたと思うので、他の人より多めに研修期間を設けていただき、2ヶ月ほどかけて少しずつ慣れていった感じです。運転研修中に「表には出さないけど、上戸さん内心は慌てているでしょ」と見抜かることもしばしばで、コーチ陣の的確な指導のおかげで乗務可能な水準まで成長することができました。
指導・教育が良かったのですね!
私は他のタクシー会社の研修を経験したことがないので比較してものを言うことはできませんが、それでもコーチ陣の人間性は非常に素晴らしかったと思います。コーチ陣に限ったことではありませんが、特にドライバーとして接客経験がある人たちは、とても人当たりがよく、できた人たちが多いなあと感じました。お客さまに磨いてもらってきたのかもしれませんね。
そういった素敵なコーチ陣からの指導を経て、いよいよ乗務が始まったんですね。
実はいまでも毎日ドキドキしながら走っています。入社前と比べれば、車庫入れが早くなったかなと思いますが、全体的にはまだまだです。営業所の先輩方からは「走らなきゃ上手くならないから、とにかく走った方が良いよ」とはっぱをかけられています。皆さん運転が上手なうえに営業収入(売上)も高いので凄いなあと思いますね。タクシードライバーを未経験で始めてたった3ヶ月、4ヶ月で8万円近く稼ぎ、上を目指し続ける人もいれば、営業収入(売上)はそこそこでも「家族との時間を大切にしたい」と肩の力を抜いて自分のペースで頑張る方もいて、タクシードライバーという仕事の自由さを感じます。
その中で上戸さんはどのように働いているのでしょう?
最近は、昼の大手町エリアを強化しています。ランチを終えて次の取引先に向かうビジネスマンの方々に狙いを定めて頑張っています。
ただ、ミスばかりで先輩たちには大変ご迷惑をお掛けしています。以前も住宅街で対向車とすれ違う時に車をこすってしまって…。もう1年以上もタクシードライバーをしていて、新卒入社の若い子たちがきちんと営業をしているのに、キャリア(中途)入社の私がいまだにこんなミスをしているのが情けなくて課長に「もう私、辞めた方がいいでしょうか」と相談したことがあります。
課長の反応はどうだったのでしょう!?
「確かに小さなミスは多いけど、逆に大きなミスはない。ということは上戸さんは慎重に運転ができているんだと思う。あとはその都度確認をしっかりとすれば大丈夫だよ」と励ましてくれました。
優しいですね!
面倒見が本当に良い方なんです。温かく見守っていただいて、見捨てずにチャンスを与えてくれます。正直なところ、タクシードライバーが自分にぴったり向いているとは言えないかもしれませんが、環境に恵まれているので続けることができています。
営業所の優しい先輩たちに支えられつつ成長なさっているんですね。
優しいのは先輩だけではなく、お客さまもなんです。
どういうことでしょう?
私がタクシードライバーとして初めてお乗せしたお客さまは若い男性で、1000円くらいの距離の場所が目的地だったのですが、私は道が分からなくて「実は今日が初日で、一人目のお客さまなんです」と恐る恐るお伝えしました。するとお客さまは「それって光栄だな」とおっしゃって、道を全て丁寧に案内してくださったんです!
それは嬉しいですね!
おかげさまで大変良いスタートをきることができました。いまでも印象深い大切な思い出です。他にも深夜に運転していると、お客さまから「ねえ、このタクシー安全板無いけど大丈夫なの?心配だよ」と優しいお声をかけていただくことがあります。そういう親切なお客さまが多いからこそ、安全板の必要性を感じず、楽しくお仕事ができているので感謝ですね。酔ったお客さまの対応を心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、いまのところ私は愉快に酔ったお客さまとしか出会っていません。(笑)
なるほど!では最後にタクシードライバーを検討している方にメッセージをいただけますか?
タクシードライバーという仕事は良くも悪くも「自由」だと思います。縛られないけど、自己責任。私はこの働き方や、一緒に働く方々、優しいお客さまたちが好きなので、周りの方々に支えられながら頑張っています。ペーパードライバーの方でも興味があれば、まずは話を聞きにいらしてみてはいかがでしょうか?
上戸さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!今後の活躍を応援しております!