お客さまから大人気のタクシードライバーに聞いた接客の基本から応用技

PROFILE.
本多(ほんだ)さん。タクシードライバー。国際自動車(kmタクシー)株式会社板橋営業所所属。隔日勤務。2016年5月キャリア(中途)入社。前職は不動産の営業。趣味は音楽鑑賞で、クラシックがお気に入り。(取材日:2017年3月27日)

本多さんは「お客さまからお褒めの言葉をよく頂いているドライバー」だと伺ったのですが…?

タクシー車内にはお客さまの声を集めるために「エコーカード」と呼ばれるハガキが置いています。エコーカードには車番があらかじめ記載されていますので、ドライバーを特定し、ご意見ご感想をタクシー会社へ直接伝えることができるようになっているんですね。

本多さんはそのカードをどのくらい頂いたのですか?

乗務を開始して10カ月程ですが、有り難いことに6枚ほど頂いております。

乗務10ヶ月で6枚は素晴らしいですね!お客さまに満足していただくコツなどがあるのでしょうか?

当たり前って思うかもしれませんけど、「乗車時の笑顔の挨拶」だけなんですよ。「何だよ、挨拶なんかじゃ何も変わらないし、いつもやってるよ」と思う方は、どの程度ちゃんと挨拶をしているのかもう一度考えた方が良いかもしれませんね。

ちゃんと笑っているかとか…

大きな声を出しているかとか、お客さまを見ているかとかですね。きちんと挨拶すればその後の流れがガラッと変わってお客さまにとってもドライバーにとってもその環境にいることが楽になりますよ。

なるほど、基本はまずは抑えるということですね。

そうですね。後は、中学の恩師の言葉を常に心がけて接客しています。
「人の立場にたって物事を考えろ」「バカになってやれ」という言葉なんですけどね。要は相手が喜ぶことを一生懸命やりなさい、ということです。

相手が喜ぶことですか?

ご年配の方で荷物をたくさん持っていたら玄関までお運びしたり、乗車しやすい場所に車を止めたりですね。後部座席はクッションが良いので、ご年配のお客さまは降りにくいことがあるんです。そういう時は「お荷物は後で私が出すので良いですよ」とお声がけして、降車だけに専念してもらうようにしています。

なるほど〜!

後は、プラスαのことをしていきたいので、竹とんぼをお配りしているんですよ。

竹とんぼですか!?

これです。いつも車内にストックして、いつでもお渡しできるようにしているんです。車内で騒いでいるお子さんも嬉しそうに貰ってくださるんですよ。「これからキャンプに行く予定だったのでありがとうございます」とご両親からも好評です。海外からいらしたお客さまも珍しそうにしていますね。「これは何?」と聞かれると「日本の伝統的なおもちゃで、ドラえもんのタケコプターみたいなものです」とご説明すると、「あぁ〜」と頷いて喜んでくださいます。

すごい取り組みですね〜。

「挨拶」や「お客さまが喜んでくださることをする」といった基本の後は、こういう変わり種をやりたくなってくるんです(笑)もとから人と接するのが好きなタイプなので、営業は度外視してなるべくお役に立つことをしようと思っています。タクシードライバーって面白いですよ。色々な方とお話できますからね。

そんな本多さんの今後の目標とは?

お客さまの中には「距離が短いのですが、良いですか?」とご乗車される方がいます。それは以前嫌な対応を受けたことがあるからだと思うんです。そんな状況を改善するのが国際自動車(kmタクシー)株式会社が推奨する「ホスピタリティ・ドライビングkm〜お客さまの笑顔を、私たちの喜びとして」だと思います。まずは自分が素敵なタクシードライバーになって業界を変革する一員になりたいと思います。

本多さん、貴重なお話をありがとうございました!